シックハウス対策された健康住宅とは?人と住宅の関係性も家づくりには重要 | 長野で究極の注文住宅【本物素材の平屋図鑑】
省エネ住宅
シックハウス対策された健康住宅とは?人と住宅の関係性も家づくりには重要
2023.09.30人体に有害な建材は使用せずシックハウス症候群やアレルギー、アトピー性皮膚炎などを発症するリスクを軽減できる健康住宅は、近年ますます需要が高まっています。健康住宅は断熱性・気密性・耐久性にも優れていることから、メンテナンスの頻度が少なく長く住めます。子育て世代からシニア世代まで快適に過ごせる住宅です。
健康住宅とは?人と住宅の関係性に注目
近年、健康住宅というワードをよく耳にすることが多くなりました。健康と住宅は、一見関係ないように見えて実は密接な関係性にあります。
健康住宅とは?
健康住宅とは、人体に有害な物質がない建材を使用し、住まい手が快適に過ごせる住宅のことです。
さらに健康住宅には、人の健康・家の健康・環境の健康の3つの意味があります。
健康住宅の「人の健康」とは、人体に害を及ぼすような有害物質が含まれていない素材を使用して、人が過ごしやすい住宅のことをいいます。良好な換気システムを導入し、室内の空気を常に新鮮に保つようにしたり、夏は涼しく、冬は暖かい断熱性能に優れているという特徴があります。
家の中を快適な空間にすることでストレスも軽減できます。
「家の健康」とは、劣化しにくい住宅のことです。
人が暮らしていくうえで住宅の耐久性は非常に重要なものです。
例えば、結露やカビが発生してしまうと劣化が進んでしまいますが、結露やカビが発生しづらい造りにしたり、劣化しにくい建材を使用することで住宅が長持ちします。
劣化しにくい健康な住宅にすることで、大規模なメンテナンスや補修の頻度が少なくなるため、コストの削減にもつながります。
「環境の健康」とは、環境への配慮がされている住宅です。高断熱・高気密・換気機能が整うことでエアコンの使用効率が良くなり、環境への負担が減ります。また、光熱費削減にもなるため人にとっても負担も軽減されるのも特徴です。
結果、住宅の長持ちにつながるというメリットもあります。
健康住宅で義務化されたシックハウス対策
健康住宅では、シックハウス対策が義務化されています。
そもそもシックハウス症候群とは、住宅の建材・家具・接着剤などに含まれる化学物質によって起こる体調不良のことです。
化学物質以外にもダニやカビの胞子、ホコリも原因となることもあり、人によっては、カビ・ダニによるアレルギーやアトピー性皮膚炎を発症するケースもあります。
設備の多様化と住宅の品質が向上したことで気密性が高まったことで、シックハウス症候群を発症する人が増加したとされています。
そして、2003年に建築基準法に基づきシックハウス症候群対策が義務付けられました。
健康住宅を建てるメリット・デメリット
健康住宅には、見た目が良いという以外にもいくつかメリットがあります。
健康住宅の最大のメリットは、シックハウス症候群やアレルギーの原因となる物質や化学物質が使用されていないことです。
従来の住宅に使用されている木材は、輸入木材であることが多く、接着剤などにも化学物質が含まれていることもあります。
そのため、シックハウス症候群やアレルギー、アトピー性皮膚炎などを発症してしまうケースがありました。
一方で、健康住宅はそれらを一切使用しておらず、木材は国産の天然素材などアレルギー反応が出にくい建材を使用しています。接着剤なども化学物質が含まれていないもので施工可能な手法を採用しています。
それに加えて、健康住宅はダニやハウスダストなども発生しづらい換気システムが導入されていることがほとんどで、喘息などのアレルギー持ちが快適に過ごせる工夫もされています。
天然素材を使用することで体質改善やリラックス効果も期待できるのも特徴です。
断熱性・気密性に優れているのもまた健康住宅の特徴です。
断熱性と気密性が高い住宅は、室温が外気に左右されず一定に保たれるため、年中快適に過ごせます。各部屋の温度差もあまりなく、ヒートショックのリスクも軽減できます。
気密性が高いことで内部の空気が漏れづらいのと同時に外部の空気も入りにくいため、花粉や黄砂などの汚染物質の侵入が防げます。
また、断熱性も高く、夏は涼しく、冬は暖かい状態を維持できるため快適に過ごせるため、冷暖房を効率的に使用でき省エネ・節約につながるため経済的にも環境にもやさしいです。
断熱性が高いことで結露もしづらく劣化しづらいため、長く住み続けることができるのも健康住宅の魅力です。
人にも住宅にも優しい健康住宅の建て方
一般的に使用される建材は、結露しやすかったりカビ・ダニが発生しやすかったりと人体に悪影響を及ぼす物質が含まれていることが多いです。
健康住宅で使用されている建材は健康に配慮された建材のため、一般的に使用されている建材とは異なり、有害物質を一切使用していないものを使用しています。
素材
健康住宅でよく使用されている建材で、代表的なものは次の5種類です。
- 天然無垢材
- 炭化コルク
- 漆喰
- 米のり
- 柿渋
天然無垢材の特徴は防虫・防カビなど、人体に有害な薬剤処理を一切していない木材です。調湿機能があり、木そのものが呼吸しているため無塗装で使用できます。
炭化コルクとは、バージンコルクやコルク栓の残りを蒸し焼きにして炭にしたもので、断熱材として使用されます。断熱はもちろんですが、防音・調湿・防虫・耐腐食性能などが優れています。
漆喰は石炭岩が主成分の素材です。
漆喰は、吸湿・放湿性に優れており、結露を防止してくれます。さらに、カビ・ダニ防止効果や耐火性に優れています。また、揮発性有機化合物を吸収分解する性質も持ち合わせています。
米のりとは、木材を接着する接着剤です。
名前のとおり炊いた米を使った手法で、木工用ボンドと同程度の接着力があり剥がれにくいのも特徴です。
柿渋とは、渋柿を圧搾・発酵させた塗料のことをいいます。
防腐・防カビ・防水効果があり、主に建具に使用されています。
建て方
健康住宅を建てる際のポイントは、大きく分けて3つです。
- 自然素材を使用する
- カビ・ダニを予防する
- 断熱性・気密性を強化
化学物質をできるだけ使用せず、接着剤を使用しない無垢のフローリングや自然由来の壁材、漆喰、珪藻土などの自然素材を使用します。
次に断熱性と気密性を高めるため、壁・床全面・屋根に断熱処理を施し、さらにドア・窓の開口部まで断熱します。このとき、従来の断熱材だけでなく発泡断熱材などの新しい技術を取り入れて気密性を高めていくのも特徴です。
さらに、住宅にも人体にも悪影響を及ぼすカビ・ダニを予防するため、換気システムの導入や間取り・構造段階で湿気が溜まらないようにします。
特に浴室・洗面所などの水回りは湿気が多い場所です。掃除しやすい構造にしておくのもポイントです。
施工事例
自然素材のナチュラルさを活かした住宅にすることができます。
家全体が木材を基調としており、水回りも木を使っておしゃれな雰囲気に仕上げています。
吹き抜けにしているため日光が入りやすく、壁は珪藻土を使用することも可能です。
無垢材を使用している住宅は、自然に触れられて子育て世代からシニア世代まで快適に暮らせる住宅です。
無垢材をふんだんに使い、落ち着いた雰囲気になっています。こちらも吹き抜けになっているため日光が入りやすく、湿気が溜まりづらい造りになっています。
健康住宅は、人の健康はもちろんのこと家と環境への配慮もされています。
人体に有害な化学物質が含まれた建材を使用しないことで、シックハウス症候群のリスクを軽減できるほか、アレルギー体質の人やアトピー性皮膚炎の人にも配慮されている家です。
また、断熱材や気密性もしっかりしているのも健康住宅の特徴です。
断熱材などで外気の空気を遮断しているため、花粉・黄砂による空気汚染や室温への影響が軽減できます。
夏は涼しく冬は暖かく快適に過ごせるのも魅力で、省エネ対策もばっちりです。
健康住宅で使用される自然素材や無垢材などの建材は、劣化しにくいためメンテナンスの頻度が少なく、適切なメンテナンスを行うことで長く住めます。