二世帯住宅は注文住宅で!トラブルの要因や二世帯の魅力を解説 | 長野で究極の注文住宅【本物素材の平屋図鑑】
住宅情報まとめ
二世帯住宅は注文住宅で!トラブルの要因や二世帯の魅力を解説
2024.03.29二世帯住宅への注目が高まっており、特に生活様式の変化や高齢化社会の進行が背景にあることから、その需要は増加傾向にあります。この住宅形態は、世代間のサポートや経済的なメリット、税制上の優遇措置など、多くの利点を提供します。しかし、プライバシーの保護や生活リズムの違いなど、共同生活固有の課題も存在します。
これらの課題に対処するためには、計画段階での丁寧な話し合いや適切な業者の選定が重要です。完全同居型から完全分離型まで、家族のニーズに合わせた二世帯住宅の設計が可能であり、適切な準備を行うことで、二世帯住宅ならではのメリットを最大限に活かせます。
二世帯住宅は増加傾向にある
近ごろ、二世帯住宅が注目を集めています。これから長野市に注文住宅を建てようと考えている人は、さまざまなメリットがある二世帯住宅を選ぶのもいいアイディアです。
◇世帯の高齢化に伴い二世帯住宅は増加傾向
二世帯住宅は、親と子の世代が同居して住む家のことを指します。かつてない高齢化社会を迎え、60歳〜70歳代の人口が増加していることを受けて、50代の子世帯と75歳以上の親世帯が同居する二世帯住宅が増加する傾向にあります。
大手メーカーの調べでは、75歳以上の親と同居予定の家庭は2015年の時点で26%であるのに対し、2022年には47%に増えています。
◇在宅ワークなど生活様式の変化も影響
二世帯住宅が増加した背景には、在宅ワークなどのような生活様式の変化が影響していることが考えられます。これまでは、出勤に便利な都心に住んでいた子世帯も、在宅ワークの定着によって都市近郊に住む親世帯との同居が可能になりました。
二世帯住宅でトラブルになりやすい点とは
二世帯住宅では、たとえ親子とはいえ、さまざまなトラブルが発生しやすいことも確かです。二世帯が住む注文住宅を建てる際には、トラブルになりやすい点をよく踏まえた上で、設計や間取りを考えるべきでしょう。
◇生活リズムのずれとプライバシーの確保
最も問題となるのはプライバシーの確保です。同じ家に住んでいると、どうしてもお互いの行動を把握しやすくなります。特に実の親ではなくて舅や姑と生活している場合は、大きなストレスになることも少なくありません。
世代が違うため、生活リズムにももちろんズレがあります。子世代が夜遅くまで起きていると親世代にはうるさく感じることもありますし、朝が早い親世帯の生活リズムに子世帯がついていけないこともあるでしょう。毎日の不満がつのっていくと、深刻なトラブルに発展しかねません。
お互いが気持ちよく暮らしていくためにも、ある程度の生活ルールを定める必要があります。
◇共用スペース利用時のトラブル
キッチンや浴室などが二世帯で共用スペースになっている住宅では、時間の配分が大切です。親子だからといってあいまいにせずに、キッチンや洗濯機を使用する時間などは、あらかじめきちんと割り振りして、どちらかの世帯が気を遣って無理をするような状態を避けたいものです。
◇建築費・生活費をめぐるトラブル
二世帯住宅を建てる際の費用も、トラブルに発展しやすいポイントです。親世帯に十分な貯金があり、子世帯に金銭的な援助ができるようであれば問題はありませんが、共用スペースを完全に分けて住もうとすると、どうしても建築費がかさんでしまいます。
生活費においても、毎日の食費や光熱費などはお互いにどのぐらい負担するかをきちんと決めておくと安心です。親子でお金のことを口に出すのははばかられる方も多いのですが、金銭管理をあいまいにしてしまうと、のちに深刻なトラブルになりかねません。
◇相続時にトラブルになりやすい
名義が親と子で共同になっている、かつ子に兄弟姉妹がいる場合、親が亡くなったときに相続トラブルに発展することがあります。親の所有する不動産は、法定相続人である兄弟姉妹へ分配する遺産に含まれるからです。名義人である子と兄弟姉妹の間で折り合いがつかず、二世帯住宅を売却してから遺産分割するケースも実在します。
快適な二世帯住宅建築のため取り組みたい事
長野市で二世帯住宅を注文住宅で建築する際には、時間をかけて家作りに取り組むことが大切です。
◇自分に合った二世帯住宅タイプを選択する
二世帯住宅には、大きく分けて「完全同居型」「完全分離型」「一部共用型」の3タイプがあります。
・完全同居型
リビング、キッチン、バスルームなど自室以外のスペースをほとんど共用するタイプです。建築コストを安く抑えられる反面、プライバシーの面でストレスが溜まりやすいというデメリットがあります。
・完全分離型住宅
キッチンなどはもちろんのこと、玄関も完全に別々のタイプです。お互いのプライバシーが守られ、気苦労なく生活できますが、建築コストはそれなりにかさみますし、広い敷地も必要です。
・一部共用型
玄関のみ、キッチンのみというように、設備の一部を共用するタイプです。ほどよくコミュニケーションを取る機会を作れます。特に、水回りを共有すると水道光熱費の削減につながる間取りです。
◇計画時、間取りに工夫をする
完全共同型の場合、さまざまな声や音が生じるリビングは親世帯の寝室をできるだけ離して配置するなどの工夫が重要です。1階と2階で、親世帯と子世帯の生活ゾーンを分割してしまうのも一案です。
◇事前に念入りに話し合いルール決めを
親子同士でも、相手の生活リズムを尊重することで、楽しい共同生活が営めます。共用部分の使用時間、生活費の負担などに関するルールをあらかじめ決めておけば、お互いに遠慮しすぎる心配もありません。
◇二世帯住宅に長けた業者に相談
収納スペースなどに関しては、二世帯住宅を多く手掛けている業者に相談しながら間取りを決めるのが一番です。最近、ファミリークローゼットを設置する家庭が増えていますが、お互いの収納スペースを尊重して、干渉しないことも大切でしょう。
魅力ある二世帯住宅を建てて快適な生活を
いくつかの課題を解決したうえで建築した二世帯住宅には、生活をする点でさまざまなメリットがあります。
◇お互いの生活をサポートし合える
まず、お互いの生活をサポートできるのが最大のメリットです。親世帯に孫を預けて仕事に出かける、重い食糧は子世帯が代わりに買ってくるなど、二世帯住宅のメリットは数多くあります。親が高齢になったときは、自宅介護がしやすいのも大きな利点です。
◇2軒建てるよりも費用を抑えられる
部屋数は多くなっても、2軒の家を建てるよりも建築費用を抑えられるため、資金面においてもメリットがあります。親と子が別々にローンを組めれば一方の大きな負担をかけずに済むため、無理のない資金計画を立てられるでしょう。
◇税制の優遇・補助金受給などが受けられる
二世帯住宅では、要件を満たすとさまざまな制度や措置を受けられます。例えば、土地を相続する際に課税価格を最大80%まで節約できる「小規模宅地の特例」や、質の高い木造住宅の建築費用を軽減できる「地域型住宅グリーン化事業」です。ただし、年度によって補助の内が変わる可能性があるため、最新情報をチェックすることが大切です。
二世帯住宅は、日本の高齢化社会と生活様式の多様化に伴い、近年特に注目される住宅形態です。親世帯と子世帯が一つ屋根の下で生活するこの住宅形態は、世代間の絆を深めるとともに、日々の生活での支え合いを実現します。
一方で、二世帯住宅には生活スタイルの違いから生じる課題も少なくありません。プライバシーの確保や生活リズムの違い、共用スペースの利用方法など、慎重な計画と事前の話し合いが必要です。建築コストや生活費、さらには相続時の問題など、金銭的な側面でも注意が必要です。自分たちに合った二世帯住宅タイプの選択、間取りの工夫、そしてルール作りまで、細かな点を検討しておきましょう。また、二世帯住宅に特化した経験豊富な建築業者を選ぶのも有効です。
適切な設計と家族間のコミュニケーションを重視した二世帯住宅では、お互いの生活をサポートし合うことで、一人ひとりがより豊かな生活を送れます。孫と祖父母とのふれあいは、家族の絆を深めるだけでなく世代間の理解を促進し、経済的メリットや税制上の優遇措置を活用することで、金銭的な負担を軽減し、安心して暮らすことが可能です。